大麦入りドッグフード

肉を食べることに特化した犬の身体にとって、穀物は消化に悪い、穀物は不必要というのは定説です。
とくに、コーングルテンミールなどの「搾りかす」を使ったドッグフードは、もはや穀物とも呼べないような品物で、それはかさまし以外の何物でもありません。

しかし、そのようなマイナスイメージを払拭する良い穀物があります。
それは「大麦」です。
大麦は、他の穀物と栄養成分が違うのです。

たんぱく質

小麦やライ麦に含まれているたんぱく質である「グルテン」はアレルギーを引き起こしやすいといわれ、穀物アレルギーの犬には敬遠されています。
それに比べて大麦には、グルテンではなく「ホルデイン」というグルテンよりもアレルギーを引き起こしづらいたんぱく質を多く含んでいます。

ビタミンB1(チアミン)

小麦や白米よりも多く含んでいます。
身体にためておくことのできない栄養素で、日々の食事から摂取するほかありません。
糖質をエネルギーに変えるなど、代謝に関わる栄養素なので肥満の予防に効果があります。

食物繊維

大麦には小麦の約5倍、米の約15倍もの食物繊維が含まれています。
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の異なる働きを持つ二つの種類がありますが、どちらかが多くても少なくても良くありません。
しかし、大麦はこの比率がまさに理想的で、両方がバランスよく含まれていることで整腸作用がうまくはたらき、便秘や消化不良の改善に役立っています。

また、水溶性食物繊維であるβグルカンには、消化吸収だけでなく血中のコレステロール値の上昇を抑えたり、血糖値の上昇を抑えたりするはたらきがあります。
肥満や生活習慣病の予防にも良い穀物といえます。

そのほかにもポリフェノール、ミネラル、カルシウム、鉄分など健康維持に欠かせない栄養が豊富です。
小麦がかさましやコスト削減を目的としてドッグフードに使われるのに対して、大麦は栄養価の高さから、犬の健康面に配慮して使われているということが分かりました。
今まで穀物を敬遠してきた飼い主さんも、ぜひ参考にしてみてくださいね。